消費の三大仮説
しょうひのさんだいかせつ
ひとことで言うと
ケインズ型消費関数の限界を克服するために提唱された3つの消費理論の総称。
解説
消費行動を説明する3つの主要な仮説で、恒常所得仮説、ライフサイクル仮説、相対所得仮説を指す。いずれもケインズ型消費関数(絶対所得仮説)の限界を克服するために提唱された。短期と長期の消費関数の乖離を説明する点が共通の特徴である。
くわしく解説
消費の三大仮説とは、恒常所得仮説(フリードマン)・ライフサイクル仮説(モジリアーニ)・相対所得仮説(デューゼンベリー)の3つを指す。ケインズの絶対所得仮説(消費は現在の所得の増加関数)は、長期的にはAPC(平均消費性向)が安定するというクズネッツの発見や、短期と長期の消費関数の乖離を説明できなかった。恒常所得仮説は「将来にわたる恒常的な所得」に基づいて消費が決まると主張し、一時的な所得変動への消費反応は小さいとする。ライフサイクル仮説は生涯所得と年齢・資産を考慮する。相対所得仮説は他者や過去の消費水準との比較(ラチェット効果・デモンストレーション効果)が消費を決めるとする。
具体例で考えよう
定年間近の社員が給与の大幅な増加を「一時的なもの」と判断して消費を増やさない行動は、恒常所得仮説(一時的所得は消費増に繋がりにくい)の具体例として説明できる。
試験対策ポイント
3つの仮説それぞれの提唱者・主張・特徴を区別できること。絶対所得仮説の限界(APCの逓減)を三大仮説がどう克服したかが問われる。ラチェット効果・デモンストレーション効果は相対所得仮説の専門用語として整理すること。