収穫逓減
しゅうかくていげん
ひとことで言うと
生産要素を追加投入するほど、追加的な産出の増加量が次第に小さくなる現象。
解説
生産要素の投入量を増やしていくと、追加的な生産量の増加分(限界生産物)が次第に小さくなる現象。多くの生産関数に見られる基本的な性質である。収穫逓減の法則は短期の生産分析の基礎となる。
くわしく解説
収穫逓減とは、他の生産要素を一定に保ちながら一つの生産要素の投入量を増やしていくと、その追加投入による産出量の増加分(限界生産物)が徐々に低下していく現象である。たとえば農地の面積が固定されているとき、労働者を増やしても一人当たりの生産量はやがて減少していく。この性質は短期の生産関数の基本的な前提であり、限界費用逓増の根拠でもある。また、完全競争市場において個別企業の供給曲線が右上がりになる理由もここにある。試験では限界生産物(MP)の逓減と平均生産物(AP)の関係、さらに限界費用(MC)との連動を理解しておくことが求められる。収穫逓減は短期分析の基礎であるのに対し、収穫逓増・収穫一定は長期や規模の経済の文脈で登場するため、時間軸と文脈の整理が重要である。
具体例で考えよう
同じ畑で農業を行う場合、最初の労働者は大きな成果を上げるが、2人目・3人目と増やすにつれて一人当たりの収穫量は減っていく。これが収穫逓減の典型例である。
試験対策ポイント
限界生産物(MP)が逓減することと、平均生産物(AP)・限界費用(MC)との関係を整理すること。短期分析の文脈で問われることが多く、収穫逓増・収穫一定との区別が頻出。