生涯所得
しょうがいしょとく
ひとことで言うと
個人が一生涯にわたって得る所得の総額で、ライフサイクル仮説の基礎概念。
解説
個人が生涯にわたって得る所得の総額のこと。ライフサイクル仮説では消費は生涯所得に基づいて計画されるとする。一時的な所得変動ではなく長期的な所得見通しが消費を決定するという考え方の基礎概念である。
くわしく解説
生涯所得とは、個人が生まれてから死ぬまでの間に稼得するすべての所得の現在価値の合計である。ライフサイクル仮説(モジリアーニ)では、個人は生涯所得を平準化するように各期の消費を計画すると考える。若年期に借入をし、壮年期に貯蓄し、老後に取り崩すというパターンが典型的である。この仮説は一時的な所得変動(例:ボーナスカット)が消費に与える影響が小さいことを示し、ケインズ型の絶対所得仮説(現在の所得が消費を決める)では説明できない長期的な消費の安定性を解明する。恒常所得仮説(フリードマン)と並んで消費の三大仮説を構成し、試験では両者の異同が問われる。
具体例で考えよう
現在収入がゼロの大学生でも、将来高い所得が期待できれば奨学金やローンで一定の消費水準を維持しようとする。これは生涯所得に基づく消費計画の具体例である。
試験対策ポイント
ライフサイクル仮説と恒常所得仮説はともに「将来所得を考慮した消費理論」だが、ライフサイクルは資産・年齢構造を強調する点が違い。絶対所得仮説との比較で問われることが多い。