リアルビジネスサイクル理論
りあるびじねすさいくるりろん
ひとことで言うと
景気変動の原因を技術革新などの実物的ショックに求める、合理的経済主体を前提とした景気循環理論。
解説
景気変動の原因を技術ショックなどの実物的要因に求める理論。貨幣的要因を重視するケインズ理論やマネタリズムとは異なるアプローチをとる。経済主体の合理的な最適化行動の結果として景気変動が説明される。
くわしく解説
リアルビジネスサイクル(RBC)理論は1980年代にキッドランドとプレスコット(後のノーベル経済学賞受賞者)が提唱した理論であり、景気変動を合理的な経済主体が技術ショック(全要素生産性の変動)などの実物的撹乱に対して最適に反応した結果として説明する。この理論では、市場は常に均衡しており、価格(賃金・利子率)は伸縮的に調整されるため、失業は非自発的ではなく自発的な労働供給の変動として解釈される。金融政策は実体経済に影響を与えられない(貨幣の中立性)と主張し、ケインズ理論が重視する需要管理政策の有効性を否定する。「真の」景気変動はランダムな技術ショックの累積として描かれる。ニューケインジアンとの対比では、価格・賃金の硬直性を認めるか否かが最大の相違点となる。
具体例で考えよう
コロナ禍での急速な技術革新(デジタル化の加速)や逆に大規模な自然災害による生産性低下が実物的ショックの例であり、RBC理論ではこうした技術的変化への合理的な適応として景気変動を説明する。
試験対策ポイント
「技術ショック(実物要因)が景気変動の原因」「貨幣的要因は関係ない」という命題が核心。ケインズ理論(需要不足・財政政策有効)・マネタリズム(貨幣的要因重視)・RBC(実物要因・金融政策無効)の三者比較が出題されやすい。