名目利子率
めいもくりしりつ
ひとことで言うと
物価変動を考慮しない表面上の利子率で、実質利子率と期待インフレ率の和に等しい。
解説
物価変動を考慮しない表面上の利子率のこと。フィッシャー方程式により、名目利子率=実質利子率+期待インフレ率の関係が成り立つ。IS-LM分析における利子率は名目利子率であり、投資決定には実質利子率が関連する。
くわしく解説
名目利子率とは、金融機関や債券市場で表示されている利子率であり、物価上昇による購買力の変化を考慮していない。これに対して実質利子率は、名目利子率から期待インフレ率を引いた値であり、実際の購買力で測った資本コストを示す。両者の関係はフィッシャー方程式(名目利子率=実質利子率+期待インフレ率)で表される。IS-LM分析において利子率は通常名目利子率を指しており、金融緩和は名目利子率を低下させる。しかし企業の投資意欲を決めるのは実質利子率であるため、名目利子率を下げても期待インフレ率が同時に低下すれば実質利子率は変わらず投資は増えない可能性がある。ゼロ金利政策下での流動性の罠やデフレ期の政策論争でも重要な概念である。
具体例で考えよう
銀行の預金金利が年2%であっても、インフレ率が3%なら実質的な購買力は目減りする。この場合の実質利子率は2%-3%=-1%となり、預金者は実質的に損をしていることになる。
試験対策ポイント
フィッシャー方程式(名目利子率=実質利子率+期待インフレ率)は必須暗記。IS-LMの利子率は名目だが投資決定は実質という使い分け、ゼロ金利・流動性の罠との関連も出題される。