ギッフェン財
ぎっふぇんざい
ひとことで言うと
価格上昇で需要量が増加するという需要法則の例外財で、所得効果が代替効果を上回る強烈な下級財。
解説
価格が上昇すると需要量が増加するという需要法則の例外となる財のこと。所得効果が代替効果を上回る下級財において発生する。スルツキー分解における所得効果と代替効果の関係を理解するうえで重要な概念である。
くわしく解説
ギッフェン財とは、通常の財とは逆に、価格が上昇すると需要量が増加するという需要法則の例外となる財のことである。これはスルツキー分解によって説明される。財の価格が上昇した場合、①相対価格の変化による「代替効果」(当該財の需要減少)と、②実質所得の変化による「所得効果」(下級財の場合、実質所得が下がると需要が増加)が発生する。ギッフェン財では、この所得効果(需要増加方向)が代替効果(需要減少方向)を上回るため、価格上昇にもかかわらず需要量が増加する。ギッフェン財は必ず下級財(所得が増えると需要が減る財)であるが、すべての下級財がギッフェン財になるわけではない。19世紀のアイルランドにおけるジャガイモの事例が歴史的な例として知られる。
具体例で考えよう
価格が安く家計に占める比重が大きい主食(例:粗末なパン)の価格が上昇すると、実質所得が大きく低下した貧困世帯は肉などの高価な食品を諦め、逆に安いパンをより多く購入せざるを得なくなる。これがギッフェン財の典型例である。
試験対策ポイント
「下級財かつ所得効果>代替効果」という2条件が頻出。ギッフェン財は必ず下級財だが下級財すべてがギッフェン財ではないという非対称性も重要。スルツキー分解との組み合わせ問題に注意。