ソロー残差
そろーざんさ
ひとことで言うと
経済成長率から労働と資本の寄与を引いた残差で、技術進歩(全要素生産性)の変化を示す指標。
解説
経済成長率から労働と資本の投入増加の寄与を差し引いた残差のこと。全要素生産性(TFP)の変化率を近似的に測定する。ソローの成長モデルに基づき、技術進歩の貢献を計測する成長会計の中心的概念である。
くわしく解説
ソロー残差は、ロバート・ソローが1957年の論文で提示した概念で、成長会計の中心的な指標である。ソローの成長モデルでは、GDP成長率は労働投入の増加による寄与、資本投入の増加による寄与、そしてその残差(ソロー残差)に分解される。この残差が全要素生産性(TFP: Total Factor Productivity)の変化率を近似的に表すとされる。TFPは労働や資本の量的増加では説明できない生産性の向上であり、技術進歩、組織効率化、制度改善などを包含する。日本の高度経済成長期においてTFPの上昇が寄与したことが成長会計で実証されており、経済成長の源泉の分析に広く用いられる。試験では成長会計の式とTFPとの関係が問われる。
具体例で考えよう
同じ人数・機械量で昨年より多くの製品が作れるようになった場合、増加分は労働でも資本でも説明できない。この説明できない部分がソロー残差であり、生産技術の改善や働き方の効率化として解釈される。
試験対策ポイント
ソロー残差=全要素生産性(TFP)の変化率という対応関係を押さえること。成長会計の式(GDP成長率=資本の寄与+労働の寄与+TFP成長率)の構造を理解しておくこと。「残差」であるため直接測定できない点も重要。