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厚生経済学の第一定理

こうせいけいざいがくのだいいちていり

ひとことで言うと

完全競争市場の均衡はパレート効率的であることを保証する経済学の根本定理。

解説

完全競争市場の均衡はパレート効率的であるという定理。市場メカニズムによる資源配分の効率性を理論的に保証する。市場の失敗がない限り政府介入は不要であるという主張の根拠となる重要な定理である。

くわしく解説

厚生経済学の第一定理とは、「完全競争均衡はパレート最適(パレート効率的)である」ことを数学的に証明した定理である。パレート最適とは、誰かの厚生を改善しようとすれば必ず他の誰かの厚生が悪化するような状態のことで、資源配分の効率性の基準として使われる。この定理は市場メカニズム(「見えざる手」)が分権的な意思決定を通じて社会全体として効率的な資源配分を達成できることを示しており、自由市場を支持する理論的根拠となっている。ただし、この定理が成立するためには完全競争・情報の対称性・外部効果なし・公共財なしなどの厳しい前提条件が必要である。これらの条件が崩れた場合に「市場の失敗」が生じ、政府介入の余地が生まれる。第二定理(任意のパレート効率的な配分は初期賦存量の再分配と市場均衡で達成可能)とセットで理解することが重要である。

具体例で考えよう

スーパーマーケットで自由に商品が売買される状況では、買い手は自分にとって最も価値ある商品を選び、売り手は利益最大化を目指して行動することで、社会全体の資源配分が効率的な状態に収束するというのが第一定理の直感的な意味である。

試験対策ポイント

第一定理=完全競争均衡はパレート最適、第二定理=任意のパレート最適は再分配+市場で達成可能、の区別が頻出。成立条件(外部効果なし・公共財なし等)を崩すと市場の失敗が生じるという論理構造を押さえること。

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