情報の不完全性
じょうほうのふかんぜんせい
ひとことで言うと
市場参加者が取引に必要な情報を十分に持っていない状態で、市場の失敗の主要因。
解説
市場参加者が取引に必要な情報を完全に持っていない状態のこと。情報の非対称性はその一形態である。逆選択やモラルハザードの原因となり、市場の失敗を引き起こす重要な要因として出題される。
くわしく解説
情報の不完全性とは、財・サービスの品質、相手方の行動、将来の状況などに関する情報を市場参加者が十分に入手・把握できていない状態を指す。これには、売り手と買い手の間で情報量に差がある「情報の非対称性」が代表的な形態として含まれる。情報の非対称性は「逆選択」(取引前の情報格差による悪質品の市場支配)と「モラルハザード」(契約後に情報格差を利用した機会主義的行動)を引き起こす。また「情報の不完全性」全般は、価格シグナルが正しく機能せず資源配分が非効率になる市場の失敗の原因となる。試験では中古車市場(レモン問題)や保険市場が具体例として用いられる。
具体例で考えよう
中古車を売る業者は車の欠陥を知っているが、買い手には分からない。この情報の非対称性が逆選択を生み、良質な中古車が市場から駆逐されるレモン問題につながる。
試験対策ポイント
情報の非対称性は情報の不完全性の一形態である点を確認すること。逆選択(契約前)とモラルハザード(契約後)の区別が頻出のひっかけ。市場の失敗の4要因(外部性・公共財・独占・情報の不完全性)の一つとして整理すること。