直接規制
ちょくせつきせい
ひとことで言うと
政府が法律・行政命令で経済主体の行動を直接制限する政策手段で、排出量規制や価格統制が代表例。
解説
政府が法律や行政命令により経済主体の行動を直接的に制限する政策手段。排出量規制や価格統制などが該当する。ピグー税や排出権取引などの間接的手段と比較して、効率性の面で劣ることが多いとされる。
くわしく解説
直接規制とは、政府が法律・行政命令などの強制力をもって企業や個人の行動に上限・下限を設けたり、特定の行動を禁止・義務化したりする政策手段である。環境政策における排出基準(企業が排出できる汚染物質の上限値を法律で定める)、食品安全基準、最低賃金法、価格統制などが代表的な例である。直接規制は確実に目標水準を達成できる(例:排出量を一定以下に保証できる)という利点がある一方で、企業ごとの削減コストの差異を考慮しないため経済効率が低下するという欠点がある。ピグー税(外部費用に見合った税を課す)や排出権取引(市場メカニズムを活用)と比較すると、費用効率性(最小コストでの目標達成)の面で劣るとされるが、確実性では優れる。
具体例で考えよう
環境省が工場に対して「煤煙の排出量は月50トンまで」と法律で定めるのが直接規制の典型例である。これにより排出量の上限は確保できるが、削減コストの安い工場も高い工場も同じ基準を適用されるため非効率が生じる。
試験対策ポイント
直接規制と価格メカニズムを利用する間接的手段(ピグー税・排出権取引)の比較が頻出。直接規制の利点(確実性)と欠点(費用効率性の低さ)を理解すること。最低賃金も直接規制の一種であることを押さえること。