絶対優位
ぜったいゆうい
ひとことで言うと
ある財の生産において他国より少ない資源で生産できる能力で、スミスが貿易利益の根拠とした概念。
解説
ある財の生産において他国よりも少ない資源で生産できること。アダム・スミスが貿易の利益の根拠とした。リカードの比較優位の概念とは異なり、絶対優位がなくても比較優位に基づく貿易で利益が得られることが重要。
くわしく解説
絶対優位とは、アダム・スミスが「国富論」(1776年)で提示した概念で、ある国が別の国よりも同じ財を少ない労働量(または資源投入)で生産できる状態を指す。スミスは絶対優位を持つ財に特化して輸出し、絶対劣位の財は輸入することで両国が利益を得られると主張した。しかしこの理論では、一方の国がすべての財で絶対優位を持つ場合の貿易の利益を説明できない。この問題を解決したのがリカードの比較優位説であり、各国が相対的に低コストで生産できる財に特化することで貿易利益が生まれると示した。試験では絶対優位と比較優位の違い、特に「絶対優位がなくても比較優位による貿易利益が存在する」という点が最重要である。
具体例で考えよう
日本が自動車1台を100時間、米国が同じ自動車を150時間かけて生産するとき、日本は自動車生産に絶対優位を持つ。米が小麦については日本より少ない労働で作れれば、米は小麦に絶対優位を持つ。
試験対策ポイント
絶対優位と比較優位の違いを数値例で説明できることが必須。「すべての財で絶対劣位にある国でも比較優位によって貿易利益を得られる」という命題は頻出のひっかけポイント。機会費用を使って比較優位を判定する練習も必要。