屈折需要曲線
くっせつじゅようきょくせん
ひとことで言うと
現行価格で需要曲線が屈折し、寡占市場での価格硬直性を説明するモデル。
解説
寡占市場における価格の硬直性を説明するモデル。現行価格で需要曲線が屈折し、値上げすると需要が大きく減少するが値下げしても需要があまり増えないことを示す。限界収入曲線に不連続部分が生じるため、費用変動があっても価格が変わりにくい。
くわしく解説
屈折需要曲線モデルとは、スウィージーが提唱した寡占市場における価格の硬直性を説明する理論である。寡占市場では、ある企業が価格を引き上げると競合他社はそれに追随せず(需要が大きく減る)、逆に価格を引き下げると競合他社も同様に値下げする(需要があまり増えない)という非対称な競合反応を仮定する。この仮定により、現行価格の水準で需要曲線に「屈折」が生じ、需要曲線が折れ曲がった形状となる。需要曲線の屈折点では限界収入(MR)曲線が不連続(垂直の断絶部分)になるため、限界費用が多少変動してもMR=MCの均衡点が変わらず、価格が変化しないという結論が導かれる。このモデルは価格硬直性の説明として有用だが、現行価格がどのように決まるかを説明できないという限界もある。
具体例で考えよう
ガソリンスタンドが価格を10円値上げしても競合店は追随せずに顧客を奪われるが、10円値下げすれば競合店も値下げして客の増加は限定的となる。このため価格が変わりにくい状態が続くことになる。
試験対策ポイント
限界収入曲線の不連続(垂直部分)のため費用変動があっても価格が変わりにくい点が最重要。値上げへの非追随・値下げへの追随という非対称な競合反応の仮定を覚えること。クールノーモデルとの使い分けも確認。