自己選択メカニズム
じこせんたくめかにずむ
ひとことで言うと
情報を持たない側が複数の契約メニューを提示し、相手に自ら選ばせることで情報を引き出す仕組み。
解説
情報の非対称性がある状況で、情報を持たない側が複数の契約メニューを提示し、情報を持つ側に自ら選択させることで情報を引き出す仕組み。スクリーニングとも呼ばれる。逆選択問題の解決手段として重要である。
くわしく解説
自己選択メカニズムとは、情報の非対称性がある状況において、情報を持たない側(プリンシパル)が相手の私的情報を直接観察できないため、異なるタイプの相手が異なる選択肢を自発的に選ぶよう設計した契約メニューを提示する仕組みである。スクリーニングとも呼ばれる。保険市場を例にとると、保険会社はリスクの高い顧客と低い顧客を区別できないが、高免責額・低保険料の契約と低免責額・高保険料の契約を用意することで、低リスク顧客は前者を、高リスク顧客は後者を選ぶように誘導できる。このように、各タイプが自分に適した契約を自発的に選択することで、情報が自然に明らかになる。誘因両立性(インセンティブ互換性)条件と参加制約条件を満たす契約設計が必要となる。シグナリングとの違いは、行動を起こす主体が「情報を持たない側」であるという点にある。逆選択問題を解決する重要な手段として試験で頻出の概念である。
具体例で考えよう
自動車保険会社が「免責ゼロで保険料高い商品」と「免責10万円で保険料安い商品」を同時に提供する。事故リスクが低いと自覚する優良ドライバーは安い商品を選び、リスクが高い人は手厚い商品を選ぶ。
試験対策ポイント
スクリーニングと同義。情報を持たない側(プリンシパル)が設計する点でシグナリングと対比される。誘因両立性条件と参加制約条件が設計のポイント。逆選択の解決策として保険・労働・金融市場の例で出題される。