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人材の確保・育成・定着

第3章 中小企業白書2024年版第2部 環境変化に対応する中小企業

中小企業が直面する最大の供給制約である「人手不足」を乗り越えるための人への投資や省力化投資について確認します。経営課題の1位は「人材の確保」(46.6%)で、採用形態・育成取組・定着のために働き手が求めるものを整理します。

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中小企業の経営課題と人材の確保

簡単にいうと

中小企業の経営課題で最も優先度が高いのが「人材の確保」(46.6%)。次点では「人材の育成」(34.6%)が上位に並んでいる。

中小企業の経営課題と人材確保の実態です。

① 最も優先度が高い経営課題(図表1-3-1)

1位:「人材の確保46.6%(n=21,526)

2位:「人材の育成」13.1%

3位:財務・資金繰りの改善 7.3%

② 次点で優先度が高い経営課題(同)

1位:「人材の育成34.6%(n=19,577)

2位:「人材の確保」16.3%

3位:業務の効率化 14.8%

人口減少トレンドが続く中で「人材の確保」は避けては通れない経営課題と認識されている。

③ 主な採用形態(企業規模別・図表1-3-2)

中小企業は「中途採用メイン」の回答割合が約6割(60.0%)。中小企業のうち小規模企業に絞ると、「中途採用メイン」がさらに高く63.5%となっており、規模の小さい企業では中途採用で即戦力を求める傾向がある。

(参考)大企業は「中途採用メイン」35.8%、「新卒採用メイン」48.8%。

④「人材の採用」関連まとめ(図表1-3-3)

項目内容
中途採用のメリット即戦力となる」75.6%が最多、次いで「育成コストを抑えられる」32.6%
新卒採用のメリット社内が活性化する」61.9%が最多、次いで「計画的な求人・育成ができる」49.2%
中途採用で感じる課題応募が少ない」61.1%が最多、次いで「指導する人材の不足」23.6%
新卒採用で感じる課題応募が少ない」62.8%が最多、次いで「育成に時間がかかる」44.5%
インターンシップの効果学生の意見を知ることができた」46.8%が最多
採用面接で自社から伝えている内容給与体系」82.7%が最多、次いで「休暇制度・福利厚生」81.6%

試験のポイント

  • 経営課題1位:「人材の確保」46.6%(次点での1位は「人材の育成」34.6%)
  • 中小企業の採用形態:「中途採用メイン」が約6割(60.0%)・小規模企業は63.5%
  • 中途採用のメリット1位:「即戦力となる」75.6%
  • 新卒採用のメリット1位:「社内が活性化する」61.9%
  • 採用面接で伝えている内容1位:「給与体系」82.7%
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人材の育成と定着

簡単にいうと

人材育成の取組は約半数が「変わらない」。育成の取組1位は「主にOJT」。働き手が仕事内容を選ぶ際の重視事項で最も増加したのは「資格や免許の取得につながること」。

人材育成と定着に関する実態です。

① 「人材の育成」関連まとめ(図表1-3-4)

項目内容
人材育成の取組の増減約半数(49.5%)の企業が「変わらない」と回答
増やした人材育成の取組内容主にOJT」42.6%が最多、次いで「OJTを中心に一部OFF-JT」33.0%(注:主にOFF-JTは5.8%と少ない)
人材育成に取り組む上での課題指導する人材の不足」53.3%が最多、次いで「育成にかける時間がない」39.5%

② 人材の定着:仕事内容を選ぶ上で重視すること(2019年と2023年の比較・図表1-3-5)

2019年と2023年を比較すると、最も増加したものは「資格や免許の取得につながること」(7.2%→8.5%)で、次いで「色々な知識やスキルが得られること」(14.3%→最多値)が増加。

最も減少したものは「やりがいを感じられること」(33.8%→28.4%)で、次いで「自分のやりたい仕事であること」(31.4%→28.1%)が減少。

これらはいずれも全体の中で回答割合が高いものだが、働き手が重視することにトレンドの変化が生じている可能性が示唆される。人材確保に向け、働き手のニーズの変化にも目を向けた取組を検討することが重要と考えられる。

試験のポイント

  • 人材育成の取組:約半数(49.5%)が「変わらない」
  • 増やした取組1位:「主にOJT」42.6%(OJTが中心、OFF-JT中心は少ない)
  • 育成の課題1位:「指導する人材の不足」53.3%
  • 仕事選びで最も増加した重視事項:「資格や免許の取得につながること
  • 仕事選びで最も減少した重視事項:「やりがいを感じられること
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多様な人材の活用と省力化投資

簡単にいうと

副業・兼業、シニア、外国人といった多様な人材の活用はまだ進んでいない。省力化投資の効果1位は「人手不足の緩和」で、課題1位は「業務の標準化が難しい」。

多様な人材の活用状況と省力化投資の実態です。

① 副業・兼業人材の活用状況

「雇用による副業・兼業を認めている」(25.7%)あるいは「今後認める予定(6.2%)」と回答しているのに対し、「認める予定はない」は27.7%、「検討していない」は23.9%と合わせて約半数が活用に消極的。

他社の従業員(常用労働者)を副業・兼業で受け入れているかについては約7割が「検討していない」(45.9%)、「今後も受け入れる予定はない」(28.4%)と回答。

② シニア人材の活用状況

内部(自社内)のシニア人材(定年後引き上げ、再雇用制度の活用等)の活用は進む一方で、外部のシニア人材の活用があまり進んでいない(「全く活用していない」61.9%)。

③ 外国人労働者の活用状況

「外国人技能実習生」(10.8%)、「専門的・技術的分野」(10.0%)などを活用している企業も一定程度存在するが、「活用していない」の回答割合が7割を超えている(71.9%)

④ 省力化投資

人手不足対応を目的とした設備投資の効果:「人手不足の緩和51.6%が最多、次いで「残業時間の削減」39.7%。

省力化投資を進める上での課題(「特にない」を除く):「業務の標準化が難しい25.1%が最多、次いで「投資効果が不明」21.5%。

試験のポイント

  • 外部シニア人材の活用:「全く活用していない」61.9%(活用が進んでいない)
  • 外国人労働者の活用:「活用していない」が7割超(71.9%)
  • 省力化投資の効果1位:「人手不足の緩和」51.6%
  • 省力化投資の課題1位(特になし除く):「業務の標準化が難しい」25.1%

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