パレート効率性
市場均衡と厚生分析
この節では資源配分の効率性を評価するパレート効率性の概念を学びます。完全競争均衡がパレート効率的であることを確認し、エッジワースのボックスダイアグラムを用いた2人2財の分析手法を理解します。
パレート効率性(最適性)
簡単にいうと
パレート効率的って「誰かを損させずに誰かを得させることがもうできない状態」のこと!ムダがない状態だよ!
パレート効率的(パレート最適)な状態とは、他の誰かの効用を悪化させない限り、どの人の効用も改善することができない状態です。言い換えれば、誰の効用も下げずに少なくとも1人の効用を改善できる方法が存在しているのに、それが行われていないという意味でムダが存在している状態を「パレート効率的でない」と呼びます。
不公平であってもムダがなければパレート効率的です。例えば、リンゴ10個ビール10本を2人で分ける場合、全部A1人が持つ配分でも、BにあげるとAが損するのでパレート効率的となります。
具体例
リンゴ10個とビール10本をAさんとBさんに分配する例を考えます。Aがリンゴ5個ビール5本を持つ状態で、AはリンゴよりビールがBはビールよりリンゴが好きなら、交換でどちらも得する→パレート効率的でない。交換しきってこれ以上の改善が不可能になった時点がパレート効率的です。
試験のポイント
- ・要は「誰も損せずに改善できる余地がない状態=パレート効率的」ということ
- ・パレート効率的≠公平であることに注意(不公平でもパレート効率的な配分はある)
- ・完全競争均衡がパレート効率的になる(厚生経済学の第一定理)
エッジワースのボックスダイアグラム
簡単にいうと
2人2財の世界を箱の中に閉じ込めたのがエッジワースボックス!2人の無差別曲線が接する点がパレート効率的だよ!
エッジワースのボックスダイアグラムは、2人(A, B)の消費者が2つの財(X, Y)を分配する状況を1つの箱で表現したものです。箱の左下がAの原点、右上がBの原点。箱内の1点が両者への財の配分を表します。
パレート効率的な配分は、AとBの無差別曲線が接する点(限界代替率が等しい点)です。この接点の集合を契約曲線と呼びます。
具体例
Aの原点を左下、Bの原点を右上としたボックスで、ある配分点でAの無差別曲線とBの無差別曲線が交差している場合→2つの曲線に囲まれた領域に動かせば両者とも改善→パレート効率的でない。
2つの無差別曲線が接する点→改善不可能→パレート効率的。
試験のポイント
- ・要は「2人の無差別曲線が接する点がパレート効率的で、その接点を結んだ線が契約曲線」ということ
- ・ がパレート効率的の条件
- ・契約曲線上のどの点もパレート効率的だが、公平とは限らない
まとめ
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