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役員等の責任免除と株主代表訴訟制度

株式会社

取締役などの役員が任務を怠って会社に損害を与えた場合、会社に対して損害賠償責任を負います。株主代表訴訟は、会社が役員の責任を追及しない場合に株主が代わりに訴えを提起する制度です。

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役員等の責任と株主代表訴訟

簡単にいうと

簡単にいうと、取締役が会社に損害を与えたのに会社が何もしない場合、株主が会社に代わって取締役を訴えることができます。これが株主代表訴訟です。6か月間の株式保有が要件です。

❶ 役員等の責任

取締役・会計参与・監査役・執行役・会計監査人は、その任務を怠ったときは、株式会社に対し、損害賠償責任を負います(任務懈怠責任)。

この責任は過失責任です(故意・過失がなければ責任を負わない)。

❷ 責任の免除・軽減

役員等の責任は、原則として総株主の同意がなければ免除できません。ただし善意・無重過失の場合は、株主総会の特別決議や定款の定めに基づく取締役会決議で一定限度まで責任を軽減できます。また、社外取締役等については、責任限定契約(定款の定めに基づきあらかじめ責任の上限を定める契約)を締結することができます。

❸ 株主代表訴訟

株式会社が役員等の責任追及を怠る場合に、株主が会社に代わって取締役等の責任を追及する訴訟のことです。

  • 原則として6か月前から引き続き株式を有する株主が提起できます(非公開会社では保有期間の要件なし)
  • まず会社に対して訴えの提起を請求し、60日以内に会社が訴えを提起しない場合に株主自身が提起できます
  • 訴額にかかわらず手数料は一律13,000円です

具体例

A社の取締役Bが利益相反取引を行い会社に1億円の損害を与えたにもかかわらず、A社が何も対応しない場合、株主Cは株主代表訴訟を提起してBの責任を追及できます。

株式会社・役員等・株主の三者間の関係を示す図。任務懈怠→責任追及請求→60日経過後の代表訴訟の流れ。

株主代表訴訟のイメージ

試験のポイント

  • ・役員の責任は過失責任(故意・過失がなければ責任を負わない)
  • ・責任の免除は総株主の同意が必要
  • 軽減は特別決議で可能(善意・無重過失の場合)
  • ・株主代表訴訟の要件:6か月前から引き続き株式を保有(非公開会社では保有期間要件なし)
  • ・手順:会社に訴えの提起を請求→60日以内に会社が提訴しなければ株主自身が提起

まとめ

テーマ
ポイント
注意点
機関設計①
公開/非公開、大会社/それ以外で機関が異なります
公開会社は必ず取締役会を設置します
機関設計②
指名委員会等設置・監査等委員会設置という選択肢があります
いずれも監査役を置けず会計監査人は必須です
設立
定款作成→認証→払込→登記の流れです
設立登記で法人格が付与されます
株式
種類株式は9種類、特に黄金株は頻出
株式譲渡自由が原則です
新株予約権
株式の交付を受ける権利です
ストックオプションが典型例です
社債
返済義務のある金銭債権です
社債管理者の設置が原則必要です
計算
資本金・準備金・配当のルールを押さえましょう
分配可能額の制限が重要です
責任と代表訴訟
役員の任務懈怠は過失責任です
株主代表訴訟の要件(6か月・60日)が頻出です

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