マーケティングリサーチ
マーケティングリサーチ
マーケティングリサーチとは、マーケティングの対象領域で発生する問題を発見したり、解決のための戦略を策定するうえで必要な情報を体系的に収集・分析・評価するための諸活動のことです。効果的なマーケティング戦略を立案するためには、市場や消費者についての正確なデータが不可欠です。ここでは、データの種類やリサーチの方法、デジタル時代の新しい調査手法について学びましょう。
マーケティングにおけるデータ
簡単にいうと
リサーチで扱うデータには「1次データ」と「2次データ」の2種類があります。まずはこの違いをしっかり押さえましょう!
マーケティングにおけるデータは、大きく1次データと2次データに分かれます。通常は2次データを収集し、必要に応じて1次データを収集します。
1次データとは、ある目的のために実験や調査などを行うことによって新規に収集されたデータです。自社で行うアンケート調査や実地調査で得られるデータが該当します。
2次データとは、他の目的のためにすでに収集されているデータです。組織内に蓄積されている内部データと、図書館や業界団体といった組織外に存在している外部データがあります。マーケティング計画の初期段階においては2次データが用いられる場合が多いですが、2次データは内的データと外的データに分類されます。
具体例
たとえば、小売業者にとってPOSデータなどの販売データは社内で蓄積された内部の2次データに該当します。一方、政府統計や業界レポートは外部の2次データです。
試験のポイント
- ・1次データと2次データの定義の違いは頻出です
- ・POSデータは社内で蓄積された内部データ(2次データ)であることに注意しましょう
マーケティングリサーチの分類
簡単にいうと
調査対象の選び方やリサーチの目的によって、いろいろな分類方法があります。全数調査と標本調査、探索的と検証的リサーチの違いを整理しましょう。
マーケティングリサーチの分類には、調査対象による分類やリサーチの目的による分類などがあります。
調査対象による分類では、母集団(調査対象の集団)すべてを調査する全数調査と、母集団から標本(サンプル)を抽出して調査する標本調査(サンプル調査)があります。標本調査における標本の抽出方法には、有意抽出法(有意サンプリング)と無作為抽出法(ランダムサンプリング)があります。有意抽出法は選定者が設定したいくつかの条件に基づいて標本を抽出する方法です。無作為抽出法は乱数表などを用いて統計的に一定の確率で標本を抽出する方法です。
リサーチの目的による分類には、市場のニーズやトレンドを事前に把握したり新たな仮説を設定したりするための探索的リサーチと、自社によるマーケティング活動の効率性と有効性を事後に測定するための検証的リサーチがあります。
具体例
新商品の企画段階で消費者の潜在ニーズを探るのが探索的リサーチ、広告キャンペーン後にその効果を測定するのが検証的リサーチに該当します。
試験のポイント
- ・全数調査と標本調査の違い、有意抽出法と無作為抽出法の違いは頻出です
- ・探索的リサーチと検証的リサーチの目的の違いも押さえましょう
データの収集方法
簡単にいうと
1次データを集めるには質問法・観察法・実験法の3つのアプローチがあります。特に質問法の種類ごとのメリット・デメリットは試験頻出です!
1次データの収集方法には、質問法、観察法、実験(計画)法があります。
質問法は、調査対象者に対し質問を提示することによりデータを収集するものであり、面接法、電話法、郵送法、留置法、インターネット調査などがあります。面接法は調査者と調査対象者が1対1で面接する個別面接と、1対多で行うグループインタビューがあります。とくに多くの時間をかけて個別面接を行い深層心理を探る調査方法をデプス・インタビューといいます。
観察法とは、調査対象者の行動や反応を直接調査者が観察することによって情報収集する方法です。小売業で行われる動線調査や他店調査(競合店調査)、商店街の通行量調査がこれにあたります。調査員が生活者の家庭に入り込み、家族と生活を共にしながらライフスタイルなどを記録・研究するものをエスノグラフィーによる調査といい、定性調査の一種です。
実験法とは、ある変数(マーケティングの要素)を操作することによる、別の変数への影響度を調査する方法です。たとえば、広告を実施した地域と実施していない地域の売上高の変化を比較し、広告の効果を測定するといったことです。
具体例
グループインタビューでは5〜6名の消費者を集めて自由に発言してもらうことで、アンケートでは拾えない本音や潜在ニーズを探ることができます。
試験のポイント
- ・面接法・電話法・郵送法・留置法・インターネット調査のそれぞれのメリット・デメリットの比較が頻出です
- ・デプス・インタビューとグループインタビューの違い、エスノグラフィーの定義も重要です
デジタル時代のマーケティングリサーチ
簡単にいうと
ビッグデータやSNS分析、A/Bテストなど、デジタル技術で調査の世界が大きく変わっています。最新のリサーチ手法を確認しましょう!
デジタル技術の革新に伴い、膨大なデータ量を収集・分析することが可能となりました。デジタル時代のマーケティングリサーチの手法などをリサーチの目的による分類に合わせて整理します。
探索的リサーチの手法として、ビッグデータの収集と分析があります。ビッグデータに含まれるデータには、国や地方公共団体が提供するオープンデータのほか、情報端末を通じた位置情報や行動履歴、ウェブサイト上での閲覧・購買・使用に関する情報などのパーソナルデータや、小型化したセンサーから得られるデータなどが含まれます。また、ソーシャルリスニングとは、ソーシャルメディアやオンライン・コミュニティなどで製品がどのように語られているかを積極的にモニターする作業のことで、リアルタイムかつ必要なときにデータを収集できるメリットがあります。
検証的リサーチの手法として、A/Bテストがあります。A/Bテストとは、ウェブサイトやアプリといったデジタルコンテンツを最適化するために、画像やテキスト、デザイン、レイアウト、導線などの要素が異なる複数のパターンを入れ替えて表示させ、どのパターンが効果的かをテストする手法です。
具体例
ECサイトで「購入ボタンの色を赤にしたパターンA」と「青にしたパターンB」を訪問者にランダム表示し、コンバージョン率を比較するのがA/Bテストの典型例です。
試験のポイント
- ・ビッグデータに含まれるデータの種類(オープンデータ、パーソナルデータ、センサーデータ)、ソーシャルリスニングの定義、A/Bテストの手法を押さえましょう
- ・探索的リサーチと検証的リサーチのどちらに分類されるかも重要です
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