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予算制約

消費者行動の分析

この節では、消費者が実際に購入可能な範囲を表す予算制約線について学びます。消費者は無限に財を買えるわけではなく、所得と各財の価格によって購入可能な組合せが制限されます。予算制約線がどのような要因で変化(シフト)するかを理解することは、最適消費の分析の前提として重要です。

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予算制約線

簡単にいうと

予算制約線は「持ってるお金で買える限界」を示す線だよ!全額ビールに使うか、全額ヤキトリに使うか、半々にするか…その可能な組合せの境界線なの!

予算制約線とは、消費者が所得をすべて使い切った場合に購入可能な2財の組合せを示す直線です。

X財の価格を PxP_x、Y財の価格を PyP_y、所得を mm とすると、予算制約は

Pxx+PyymP_x x + P_y y \leq m

と表されます。等号のとき(所得をちょうど使い切る場合)が予算制約線です。これを yy について解くと、

y=PxPyx+mPyy = -\frac{P_x}{P_y} x + \frac{m}{P_y}

この直線の傾きは PxPy-\frac{P_x}{P_y}(2財の価格比のマイナス)、yy 切片は mPy\frac{m}{P_y}(所得全額でY財を買った量)、xx 切片は mPx\frac{m}{P_x}(所得全額でX財を買った量)です。

予算制約線より左下の三角形の領域を予算集合(budget set)といい、消費者が実際に購入可能な消費の組合せの全体を表します。

具体例

所得 m=1000m = 1000 円、ビール1杯 Px=200P_x = 200 円、ヤキトリ1本 Py=100P_y = 100 円の場合、

200x+100y1000200x + 100y \leq 1000

y=2x+10y = -2x + 10

xx 切片: 1000200=5\frac{1000}{200} = 5(ビールだけなら5杯)

yy 切片: 1000100=10\frac{1000}{100} = 10(ヤキトリだけなら10本)

傾き: 200100=2-\frac{200}{100} = -2(ビール1杯はヤキトリ2本分の価格)

予算制約線の基本形と、所得増加による平行移動およびPx下落による回転シフトを3本の直線で図示。予算集合を薄い青で塗りつぶし

予算制約線とそのシフト

試験のポイント

  • 要は「持っているお金で買える組合せの境界線」で、傾き=価格比、切片=所得÷価格
  • 予算制約線の傾き=PxPy-\frac{P_x}{P_y}(2財の価格比)、切片は所得÷各財の価格
  • 予算集合は「線の左下の三角形」であることを確実に理解する
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予算制約線のシフト

簡単にいうと

お給料が上がったり物の値段が変わると、買える範囲も変わるよね?それが予算制約線のシフト!所得が増えると線が外側に平行移動、片方の財の値段だけ変わると片方の切片だけ動くの!

予算制約線は所得 mm と価格 PxP_x, PyP_y の3つの要因によって決まるため、これらが変化すると線がシフトします。

所得 mm の変化:

  • 所得が増加 → 傾き不変のまま外側に平行移動
  • 所得が減少 → 傾き不変のまま内側に平行移動

X財の価格 PxP_x の変化:

  • PxP_x が上昇 → xx 切片(mPx\frac{m}{P_x})が小さくなる → yy 切片を固定して回転(傾きが急に)
  • PxP_x が下落 → xx 切片が大きくなる → yy 切片を固定して回転(傾きが緩やかに)

Y財の価格 PyP_y の変化:

  • PyP_y が上昇 → yy 切片(mPy\frac{m}{P_y})が小さくなる → xx 切片を固定して回転
  • PyP_y が下落 → yy 切片が大きくなる → xx 切片を固定して回転

具体例

所得 m=1000m = 1000Px=200P_x = 200Py=100P_y = 100 の場合を基準に、

ケース1: 所得が1500円に増加

xx 切片: 1500200=7.5\frac{1500}{200} = 7.5yy 切片: 1500100=15\frac{1500}{100} = 15

→ 傾き 2-2 のまま外側へ平行移動

ケース2: PxP_x が100円に下落

xx 切片: 1000100=10\frac{1000}{100} = 10yy 切片: 1000100=10\frac{1000}{100} = 10(不変)

yy 切片固定で xx 切片が5→10に拡大、傾き 1-1

変化要因
予算制約線の変化
傾きの変化
所得 mm 増加
外側に平行移動
変化なし
所得 mm 減少
内側に平行移動
変化なし
PxP_x 上昇
yy 切片固定で回転(急に)
傾き|傾き| 増大
PxP_x 下落
yy 切片固定で回転(緩やかに)
傾き|傾き| 減少

試験のポイント

  • 要は「所得が変わると平行移動、価格が変わると回転」の2パターンだけ
  • 所得変化→平行移動、一方の価格変化→もう一方の切片を軸に回転
  • PxP_x 上昇→傾き急→xx 切片縮小」の因果を正確に追う

まとめ

概念
公式・定義
ポイント
予算制約線
Pxx+Pyy=mP_x x + P_y y = m
傾き =Px/Py= -P_x/P_y
xx 切片
m/Pxm / P_x
所得全額でX財を購入した量
yy 切片
m/Pym / P_y
所得全額でY財を購入した量
所得変化
平行移動
傾き不変
価格変化
もう一方の切片を軸に回転
傾きが変化

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