民法の原則
民法に関する基礎知識
民法は私人間の関係を定めた法律で、総則・物権・債権・親族・相続の5つの編から成り立っています。ここでは民法の土台となる基本原則と全体の構造を学びます。
近代私法の三大原則
簡単にいうと
簡単にいうと、民法の世界には3つの大前提があります。『自分の持ち物は絶対に守られる』『契約は自由にできる』『わざとやミスでなければ責任を負わない』。この3つが近代の民法を支える柱です。
民法は以下の3つの基本原則(近代私法の三大原則)をもとに制定されています。
❶ 所有権絶対の原則
私たちが所有している財産は絶対的なものであり、たとえ国家権力であっても侵害することはできないという原則です。所有権は最も強力な物権として保護されます。
❷ 契約自由の原則
誰とどんな方式でどんな内容の契約をしても自由であるという原則です。契約するかしないか、誰と契約するか、どんな内容にするか、どんな方式にするかはすべて当事者の自由に委ねられています。
❸ 過失責任の原則
他人に損害を与えたとしても、それについて故意(わざと)や過失(うっかりミス)がなければ損害を賠償しなくてもよいという原則です。
- 故意とは:ある行為から一定の結果が生じることを知りながら、あえてその行為をすることです。
- 過失とは:一定の事実を認識することができたにもかかわらず、不注意でそれを認識しないことです。なお重大な過失(重過失)とは著しい不注意のことです。
具体例
たとえばAさんが自分の自転車を駐輪場に停めていたとします。誰かが勝手にそれを持ち去ることは所有権の侵害であり、法的に保護されます(所有権絶対の原則)。またAさんがBさんにその自転車を売る契約をするかどうかは、両者の自由です(契約自由の原則)。仮にCさんが不注意で自転車を壊した場合は過失責任を負いますが、突風で飛んだ看板が自転車に当たったような場合、Cさんに過失はないので賠償責任は生じません(過失責任の原則)。
試験のポイント
- ・・三大原則(所有権絶対・契約自由・過失責任)の名称と内容を正確に覚えましょう
- ・・故意と過失の違い、特に『重過失(著しい不注意)』の意味を押さえましょう
- ・・過失責任の原則は不法行為の学習にも直結します
民法の構造
簡単にいうと
簡単にいうと、民法は大きく『財産法』と『家族法』に分かれます。さらに財産法は総則・物権・債権の3つ、家族法は親族・相続の2つで、合計5編の構成です。診断士試験の範囲は物権・債権・相続が中心です。
民法は近代私法の基本原則に則りつつも、個人や社会にとって不都合が生じる部分は修正し、個人の権利と社会全体の利益を調整しています。
民法は総則・物権・債権・親族・相続の5つの編から構成されています。このうち総則・物権・債権をまとめて財産法、親族・相続をまとめて家族法と呼びます。
- 総則:民法全体に共通する基本ルール(権利能力、法律行為、代理、時効など)
- 物権:物に対する権利(所有権、占有権など)
- 債権:人に対する請求権(契約、不法行為など)
- 親族:婚姻、親子関係など(診断士試験の範囲外)
- 相続:相続人、遺産分割、遺言など
診断士試験で明示されている出題範囲は物権・債権・相続です。
具体例
たとえば友人にお金を貸した場合、『お金を返してほしい』と請求できるのは債権(人に対する権利)の話です。一方、自分が購入した土地に『この土地は自分のものだ』と主張できるのは物権(物に対する権利)の話です。このように日常のさまざまな法律問題が民法の5編のどこかに位置づけられます。

民法の構成
試験のポイント
- ・・民法の5編(総則・物権・債権・親族・相続)の構成を覚えましょう
- ・・診断士試験の出題範囲は物権・債権・相続と明記されています(親族は範囲外)
- ・・財産法(総則・物権・債権)と家族法(親族・相続)の区分を押さえましょう
独学で診断士合格を目指すなら
過去問演習・AI添削・テキストPDFまで
すべて揃ったプレミアムプランで合格を掴む!
予備校代の1/10以下で、独学の不安をまるごと解決
- 📝1次試験 過去問演習(全7科目・年度別)無制限プレミアム限定
- 🤖2次試験 AI添削(事例I〜IV・無制限)最適なフィードバックで実力アッププレミアム限定
- 📄科目別テキストPDFダウンロード。印刷して好きな使い方で学習できるプレミアム限定
- 🔖ブックマーク機能で苦手分野・何度も確認したい部分を管理プレミアム限定
- 📊学習記録・成績管理で自分の進捗を可視化プレミアム限定
プレミアムプラン
¥9,800(税込)
自動更新なし / 1年間有効
決済は Stripe(PCI-DSS準拠)で安全に処理されます。カード情報は当サービスに保存されません。